体外受精とは

不妊治療にはステップがあり、タイミング療法、人工授精、体外受精とあります。
身体的、経済的負担はタイミング療法<人工授精<体外受精となります。
それぞれのステップでどんな治療があるの?と疑問に思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。
各ステップごとに内容を説明していきたいと思います。

体外受精

体外受精とは、卵子を採卵し、体外で授精させて子宮に戻す方法となります。
採卵、授精、培養、移植と治療にはステップを踏んでいくため、今回はまずは流れについて概要のみ紹介します。

【採卵】

  • 卵子を取得するため「採卵」が必要となります。採卵は2種類あり、低刺激法、高刺激法があります。取得できる卵子の数に違いがあります。
    • 低刺激法:1-数個
    • 高刺激法:十数個   ※個人差があります
  • 採卵するために自己注射、座薬、点鼻薬の服用が必要となります。
  • 採卵は子宮から針を刺して取得します。麻酔の有無は選択できます。
  • 身体への負担もあるため、採卵日当日は安静が求められます。

【授精】

  • 取得した卵子と精子を授精させますが、方法は2種類あります。
    • 媒精:専用容器に卵子、精子を数時間一緒に培養し授精を促す方法
    • 顕微授精:卵子に針を刺し、精子を卵子の中に入れ授精を促す方法
  • 上記方法で必ず授精できるわけではなく、授精できる卵子、できない卵子が出てきます。

【培養】

  • 受精卵を培養します。培養過程で力尽きる(細胞分割しない)卵子もでてきます
  • 移植方法によって、培養期間は異なります

【胚移植】

  • 培養した受精卵を子宮に戻し着床を期待します。
  • 子宮に戻した受精卵は必ずしも着床するわけではありません。
  • 生理予定日付近で妊娠判定を行います

今回は体外受精の流れについてご紹介しました。
体外受精は上記ステップを踏んだ治療となり身体的、経済的にも負担がかかります。
詳細は別途また記載したいと思います。

人工授精とは

不妊治療にはステップがあり、タイミング療法、人工授精、体外受精とあります。
身体的、経済的負担はタイミング療法<人工授精<体外受精となります。
それぞれのステップでどんな治療があるの?と疑問に思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。
各ステップごとに内容を説明していきたいと思います。

人工授精

人工授精とは、チューブに精液を入れ排卵する卵巣付近に注入する方法です。
女性観点、男性観点でのポイントは以下となります。

【女性】

  • 卵巣は左右に1つずつありますが、排卵はどちらか片方から行われます。
    排卵前にエコーで左右どちらから排卵が起こるか確認し、チューブを挿入します。
  • 卵管が細い人はチューブ挿入時に痛みを伴う場合があります。
  • 施術前後で継続した薬の服用は特にありません。

【男性】

  • 人工授精日当日に精液(検体)の提出が求められます。
    検体は温度変化に弱いため、人肌温度を保ちながら提出が望ましいです。
    冬の寒い時期は冷えすぎないよう身体の近くにもつ等工夫してください。
  • 検体は取得後1-2時間以内には提出が必要です。

以上が女性、男性のポイントとなります。
メリット、デメリットを整理すると以下となります。

メリット卵巣付近まで精子を届けることができるため、卵管が原因で不妊となっている人に効果があります。
薬の服用もないため身体的負担は割と少ないです。
デメリットチューブ挿入時に出血を伴う場合があります。

タイミング療法とは

不妊治療にはステップがあり、タイミング療法、人工授精、体外受精とあります。
身体的、経済的負担はタイミング療法<人工授精<体外受精となります。
それぞれのステップでどんな治療があるの?と疑問に思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。
各ステップごとに内容を説明していきたいと思います。

タイミング療法

タイミング療法とは、医師の指示のもと夫婦生活をもって妊娠を目指す方法となります。
自然妊娠とほぼ同じため、身体の負担はありません。
医師の指示とは何かというと、子宮の内膜の厚さをエコーで確認し、排卵日を予想し夫婦生活を持つタイミングを指定します。

タイミング療法で効果がある方は、生理周期が安定していない方となります。

生理周期が毎月安定していて、生理日をアプリ等で管理している人はアプリでも排卵日予想は把握できるため、その予想日から大きく外れることはないと思われます。

メリット生理周期が安定しない人は適切な排卵日を把握でき効果的
薬の服用も少なく身体への負担は少ない
デメリット生理周期が安定している人は別の原因があり効果がでない可能性あり

生理周期が安定している人の場合でこれまでご自身でタイミングをとって妊活されてきた方は、次にステップアップしていくことをお勧めします。